喘息は吸入ステロイド薬を中心とした適切な治療によって症状のコントロールが可能な疾患となりました。しかし、未だコントロールが不良な重症例が存在しています。当グループでは喘息が重症化・難治化する原因の解明と新たな治療戦略の確立を目指して研究を行っています。
基礎研究では、喘息の病態に関与する自然リンパ球(ILC2)と好酸球に着目し、国内でもトップクラスの研究を行っています。特に、遺伝子転写産物、タンパク質、脂肪酸代謝物を網羅的に解析する多層オミクス解析を軸に様々な研究を進めています。
臨床研究では、喘息患者さんにご協力頂き、アンケートや臨床検査、生体試料などを収集し、基礎研究と一体となったトランスレーショナル・リサーチを行っています。最近ではアプリを用いたデジタル医療に関する研究にも取り組んでいるほか、慶應アレルギーセンターに所属している他診療科や他大学と連携した共同研究も行っています。