講座の紹介
肺がんは世界的にも本邦においても癌死因の第一位を占める難治性の疾患であり、本邦における死亡者数は年間75,000人を超えており、さらにその数は毎年1,000〜2,000人ずつ増加しています。近年の肺がんに対するゲノム解析および分子生物学的な研究の進歩により、一部治療効果の改善は認めつつあるものの未だ十分とは言えません。また免疫チェックポイント阻害剤が導入され、その効果が期待されていますが、がん免疫については未解明の部分が極めて多く、さらなる基礎研究および臨床への橋渡し研究の充実が急務であります。
本講座は中外製薬株式会社および小野薬品工業株式会社から御寄附頂いた資金により、肺癌の制御のために臨床研究の推進、基礎研究の充実を図り、医師ならびに患者の教育と情報発信を介して社会貢献していくことを目指しております。
寄附講座主任
別役智子(慶應義塾大学医学部呼吸器内科教授)
診療について
寄附講座の研究の紹介
本寄付講座においては、
- 肺がん発生や薬剤耐性のメカニズムの解明、新規標的分子の同定を軸とした基礎研究と臨床応用に向けた橋渡し研究
- がん免疫に関して、免疫チェックポイント阻害剤におけるバイオマーカーの同定や、がん免疫を増強するための新たな治療法の開発に関する研究
- 実臨床において多様化する薬剤およびその使用法に関する最新の知識を、広く臨床医や前臨床過程にある医学部・大学院研究科の学生に普及していくための教育活動
- 正しい疾患の理解と治療およびその効果・副作用等に関する理解を目的とした患者・患者家族への啓発活動を行っていくことを予定致しております。
リンク
- 慶應義塾大学病院
https://www.hosp.keio.ac.jp/ - 慶應義塾大学医学部
https://www.med.keio.ac.jp/ - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/ - 小野薬品工業株式会社
https://www.ono-pharma.com/