Achievements(呼吸器内科からのお知らせ)
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当科・高橋左枝子先生らの論文がRespirol Case Repに掲載されました

題名

Chest Wall Fistula in a Patient with Pyothorax‐Associated Lymphoma

邦題

膿胸関連リンパ腫患者に発症した胸壁瘻孔の一例

著者

Saeko Takahashi 1, Kenshiro Omura 2, 3, Morio Nakamura 1

1. Department of Pulmonary Medicine, Tokyo Saiseikai Central Hospital, Tokyo, Japan.

2. Department of Thoracic Surgery, Tokyo Saiseikai Central Hospital, Tokyo, Japan.

3. Department of Thoracic Surgical Oncology, Cancer Institute Hospital of Japanese Foundation for Cancer Research, Tokyo, Japan.

掲載ジャーナル

Respirol Case Rep 2021; 9 (4): e00723.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33680471/

論文要旨

症例は61歳男性、肺結核・結核性胸膜炎の既往あり。CT画像で肝臓に浸潤した右肺膿瘍を認めた。胸腔鏡下生検でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、Epstein-Barrウイルス陽性と診断された。根治的放射線治療を施行後、再発のため緩和照射と化学療法を開始直後に、胸腔鏡挿入創部に皮膚潰瘍が出現した。1年後、潰瘍が瘻孔に進行し、胸腔内に達していることが判明した。

本論文の与えるインパクトや将来の見通し

瘻孔形成は、膿胸関連リンパ腫 (PAL) のまれな治療上の合併症であるが、難治性で患者のQOLを低下させ、深刻な感染症の併発のリスクを伴う。放射線治療に際して、照射量、部位、時期を慎重に検討する必要がある。